日本でもポリオがこんなに猛威を振るった歴史があります。

<<日本におけるポリオの歴史>>

わが国でポリオ(急性灰白髄炎)が記録されたのは、1910年(明43)に京都大学小児科平井教授による症例報告が最初とされています。その後、大正時代に散発的な患者発生が、そして 1938年(昭13)から1940年(昭15)にかけて、京阪神地方を中心に 1,000人近い大きな流行があったことが知られています。

際立って大きな数値を示す例としては、1949年(昭24)の患者数3,127人・死者数1,074人で、この時の致命率は34.4%でした。1950年(昭25)には患者数3,212人・死者数775人で、特に八戸市及び宮崎市で目立って患者が出ています。さらに、1951年(昭26)には患者数4,233人・死者数570人とそれまでの最多を記録しました。1961年(昭36)には年初頭より九州地方の広範囲から、前年をはるかに上回る多さで患者の発生をみて、全国的にも6月までの患者発生数としては過去最多を示して、大流行の兆しが現れていました。

的確な治療法がなく、致死率が高く、仮に助かったとしても一生不幸な後遺症を残すこの恐ろしい病気が、乳幼児を標的に猛威を振るう事態に、子供を持つ親達の不安は一気に高まりました。人々のワクチンを求める声は日増しに大きくなり、連日厚生省には、緊急輸入の陳情団が押し寄せました。このような情況下で、1961年(昭36)6月、経口生ポリオワクチンの導入が決定され、接種が決行されました。患者発生数は、翌1962年(昭37)には前年の十分の一の289人に、1963年(昭38)にはさらに前年の半数の131人となり、以後は急速に減少しました。ワクチンの効果は目を見張るばかりでした。このことは医療関係者、行政機関が総力をあげて流行阻止に日夜奮闘努力した成果で、1972年(昭47)以後、日本国内には野生の強毒株ポリオウイルスは常在せず、ポリオの制圧に成功した状態を維持しています。

  • 2020.07.27 Monday
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